ショートトーク – 免疫ふしぎ未来2024

＜オンラインから参加される方はこちらから↓＞

※7/28(日) 午前9:00からサイトがオープンします。

私たちの体の中では免疫細胞が病原体やアレルゲン、がん細胞などと戦って、体を守ってくれています。最先端の研究をしている免疫ハカセから最新の話題までをわかりやすく紹介してくれます。
もちろん、質問もできますよ！！

ハカセの紹介とトークの内容

第一部　10:40~11:40

黒崎知博先生

(国立研究開発法人理化学研究所　生命医科学研究センター　分化制御研究チーム)

「免疫記憶とワクチン」

COVID-19の猛威は記憶に新しいところです。残念ながら多くの方々が命を落とすことになりましたが、迅速なワクチン開発がなければ、もっと数倍、いや数十倍の方々の命が失われていたでしょう。ワクチンというのは、いわゆる、免疫記憶という、私たちの体の学習能力を利用した予防法ですが、現在どこまで、免疫記憶の仕組みがわかってきたのか、又、次なる解かねばいけない謎・チャレンジを考えていきましょう。

田村智彦先生

(横浜市立大学大学院医学研究科免疫学)

「免疫応答の司令塔・樹状細胞のアイデンティティーはこう決まる」

樹状細胞は免疫応答の司令塔とも言われる大切な細胞です。私たちは、骨髄にある免疫細胞のおおもとの細胞（造血幹細胞）から樹状細胞がどのように生まれてくるのかを調べてきました。すると、「転写因子」の一種であるIRF8が、免疫細胞になる前段階の細胞でゲノムの何千ヶ所にもくっついて、その細胞が将来樹状細胞になることを決めていることがわかってきたのです。転写因子って本当にすごいタンパク質なんです！

石川文彦先生

(東京医科歯科大学包括病理学, 理化学研究所ヒト疾患モデル研究チーム)

「白血病の根治を目指して」

血液がんである白血病は、医学が進歩した今も、難しい病気です。患者さんの細胞を使って、患者さんの病気の状態をマウスに再現することで病気の本質、再発の理由を明らかにしてきました。再発をなくし、完全に患者さんの命を助けられるのか、免疫の力を使った新しい治療を作っていることなどをご紹介します。

第二部　13:00~14:20

橋口隆生先生

(京都大学　医生物学研究所)

「原子の世界で麻疹ウイルスを視る、制御する」

ウイルスは光学顕微鏡を使っても見えませんが、特殊な装置と技術で可視化することが出来ます。ウイルスを原子レベルで可視化することで分かるヒトへの感染メカニズムや感染制御方法について、今回は麻疹（はしか）を引き起こす麻疹ウイルスを例にお話します。

松岡悠美先生

(大阪大学　免疫学フロンティア研究センター　皮膚アレルギー生体防御)

「皮膚微生物と免疫：病気の何故？」

皮膚は環境から私達の体を守る重要な臓器です。地球上に様々な生物が存在するように、皮膚上には様々な微生物が共生しています。このような皮膚微生物と私達の免疫系はどのように関わっているのでしょう？また、皮膚のバリアが良くない状態では、アトピー性皮膚炎やニキビなどの病気が起こりやすくなります。皮膚の病気と健康を微生物と免疫の視点からわかりやすく解説します。

藤尾圭志先生

(東京大学大学院医学系研究科内科学専攻アレルギー・リウマチ学)

「外敵と闘いながら自分を攻撃しない免疫システムのバランス」

免疫系システムが自分を攻撃してしまうと、自己免疫疾患という病気になってしまいます。最近免疫応答が強い体質があると自己免疫疾患になりやすい一方で、ウイルスなどの微生物の感染症が軽症で済むことが分かってきました。このような仕組みが分かると、自己免疫疾患の治療法の開発が可能になります。免疫システムの理解からの医療の進歩についてご紹介します。

加畑宏樹先生

(慶應義塾大学医学部　呼吸器内科)

「ぜんそくと免疫の関係」

ぜんそくは空気の通り道がほそくなって「ヒューヒュー」したり、「ぜーぜー」する病気です。ぜんそくの原因はなんなのか調べるためにたくさんの研究が行われ、免疫が病気にかかわっていることがわかりました。さいきんでは色々なバイオ製剤がぜんそくの治療に使われるようになりました。今日は免疫をねらったぜんそく治療の進歩についてお話しします。

第三部　15:00~16:00

村上正晃先生

(北海道大学遺伝子病制御研究所、量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所、自然科学研究機構生理学研究所)

「神経回路で病気を治すニューロモジュレーション医療とは？」

ムーンショット研究開発は日本から破壊的なイノベーションを発信するために行われている取り組みで、私は微小炎症制御プロジェクトを実施しています。この取り組みでは病気につながる小さな炎症を超早期に見つけて、神経回路の刺激で取り除くことを目的としています。今日は特に神経回路で病気を治すニューロモジュレーション医療の取り組みについて解説します。

田中淳先生

(京都大学医生物学研究所)

「制御性T細胞の役割」

免疫は病原体(ばい菌)を退治する機能ですが、誤って自分のからだを攻撃し病気になってしまうことがあります（自己免疫病）。このような望まない攻撃をおさえ、免疫の病気を防ぐのになくてはならないのが制御性T細胞（Tレグ）です。Tレグを調節することで、自己免疫病やがんなどの治療につながると考えられ研究が進められています。

籠谷勇紀先生

(慶應義塾大学)

「がんを免疫で治す」

私たちの身体に備わる「免疫システム」は、主に病原体から自身を守る仕組みとして働きますが、これをがんの治療に応用したものが「がん免疫療法」です。本講演では、免疫療法のでも、生きた免疫細胞を一度身体の外に出してから、がん細胞を攻撃できるように加工し、再び身体に戻す「免疫細胞療法」について、現在実際のがん治療の現場で用いられているCAR-T（カー・ティー）療法を中心にご紹介します。

タイムテーブル

発表時間帯	開始時刻	終了時刻	演者	講演タイトル
挨拶	10:30	10:40	黒崎知博先生
第一部	10:40	11:00	黒崎知博先生	免疫記憶とワクチン
	11:00	11:20	田村智彦先生	免疫応答の司令塔・樹状細胞のアイデンティティーはこう決まる
	11:20	11:40	石川文彦先生	白血病の根治を目指して
休憩	11:40	13:00
第二部	13:00	13:20	橋口隆生先生	原子の世界で麻疹ウイルスを視る、制御する
	13:20	13:40	松岡悠美先生	皮膚微生物と免疫：病気の何故？
	13:40	14:00	藤尾圭志先生	外敵と闘いながら自分を攻撃しない免疫システムのバランス
	14:00	14:20	加畑宏樹先生	ぜんそくと免疫の関係
休憩	14:20	15:00
第三部	15:00	15:20	村上正晃先生	神経回路で病気を治すニューロモジュレーション医療とは？
	15:20	15:40	田中淳先生	制御性T細胞の役割
	15:40	16:00	籠谷勇紀先生	がんを免疫で治す

さらに、ショートトークに参加してくれた方には、

な、なんと！

来年の「免疫ふしぎ未来2025」で公開予定の『みんなの体を守る”まもるんジャー”』の予告動画もお見せしちゃいます！！（トーク休憩時間）

かっこいいですよね！！

こちらもぜひお楽しみに〜‼️

イベント紹介に戻る